『十三人の刺客』まだまだ感想〜

こないだ書いた疑問についての自分なりの解釈〜


・ウパシが胎盤を食べてたのを確認。
そいやあのシーン、何かを出してる仕草だったんですね。
しかし・・・前に、どこの国の話だったか忘れたけど、ある程度胎児が育ったらわざと流してその胎盤を食べて美容や滋養にする・・・っていうのを思い出してしまい(T . T)(こわひ・・・)
川=流すっていうことで、よけい連想してしまいましたが(T . T)
違うよね・・・ウパシはちゃんと出産してから食べたんだよね(T . T)
伊勢谷に見られてハッ!としてるのが何だか・・・(T . T)


百姓一揆の名もなき娘の裸体が二度映っていたのも確認。
こんなことになったという憤怒で転がってみせたのかな・・・と思いますが
わざわざ裸体だったのは(下着を付けていなかったのは)、手足だけでなく、他のところも傷つけられているのを、見せたかったのかと勘繰ってしまった(T . T)・・・こわひ・・・


まあ私の考えすぎはともかくw
やっぱり1回目観た時は、ただ圧倒されて受け止めるのに必死なばかりでしたが
2回目は、13人の刺客ほかの個性を味わいつつ見れましたー。
(平さんや松方さん、松本幸四郎さんとかはもう存在だけで時代劇!なので最初からインパクト強かったけど)
けっこう1人ずつ描いてくれてますよね。
新左衛門(役所)の魅力も、すごくわかった・・・正直最初は殿の方に(悪の)魅力を感じてしまうけど、侍たちが「この人に命を預けたい」と思う気持ちがわかった。なんだろう・・・人間的に、明るい。ネアカというか、ひょうひょうとしてる。でも、絶対負けそうにない。そんな魅力。
新六郎(山田)の役もいかにもな主役のキャラですね。パチンコやキャバクラ(違)ばっかしてる腐った日々だったのが、突然「盆には帰る」と女にカッコ良く言い捨て、命を張る場所へ出かける・・・男のドリームかもなあと。
2人の血のつながりも感じられた。似てますよね。そして、やもめで子供もいない新左衛門にとって、自分に似た甥が最期の大勝負を共に生き、見届けてくれたことは、幸せだったろうなと。生き残ったこと含め。
そういう意味でも、救いのあるラストだなあと。


私が13人の中で1番好きなのは、沢村さんの役。
絶対それなりに出世しそうな切れ者、女にも絶対モテてるはず(笑)、あんな甘い雰囲気の彼がここにいるのが不思議なくらいだけど
最後・・・新左衛門たちを逃すために、ふと自分の命を使おうと思いたち、逃げるのをやめて盾になるように敵に向き直る・・・そして死んでいく・・・
爽やかな雰囲気だったけど、中には相当に熱いものがあったんだと・・・彼の死を思い出すと、今も泣けてしまう。
きっと私は・・・彼のように生きたい(死にたい)んだろうなあ・・・


松方さんは、私には時代劇ドラマでおなじみの人って感じのせいか、戦いになってからすごいしっくりきた。誰にも絶命されず、火に囲まれて力尽きるように倒れるのも、この人にふさわしかったなあ・・・


伊原さんと窪田くんの師弟関係、きちんと見るほど結び付きの深さがわかって・・・もうなんか、「一緒に死ねて良かったね。。。」まで思っちゃいましたよ・・・
まだ少年のような顔立ちの窪田くんを、皆が見守ってるのもわかって・・・
彼も、親が生きていたら、違う人生を歩んでいたんだろうなあ。
古田さんが「お金ちょうだい」wと言い出した時に、隣にいた窪田くんが眼を光らせてるのも面白かった。若くて潔癖だから許せないんでしょうね〜。でも女房の墓うんぬんと言い出した時には、眼の光がやわらいで・・・細かくてわかりやすい演出も楽しい。1回目は気づいてなかったけど(笑)
刀の墓場で、伊原さんが活躍しまくるのを見ながら、この刀はあの新六郎が遊んでたとこから持ってきたのかなと思っちゃった。質草?とか言ってましたよね。でもあの時代、ああいうことが全国的にあったのかもしれませんねえ。ただ刀も、蔵の中でじっとしまわれているより、1度でも大義ある死闘に使われた方が幸せかも・・・と刀の気持ちになったけど、いやそれよりそら、戦いが無い方が幸せなんだけど、でも。という、この映画のテーマをまた考えてしまう。


あと、今は「ほどよく人間と人間が距離を保ってる」映画ばかりなので、そこで醒めてしまうことが多い私なんですが
この映画というか、三池監督の映画は、団子になってわーわーやるから、ほんとすごい迫力。熱い。
怪我も多かったそうですが・・・
そこらへんも、黒澤と並べられたのは、わかる気がしました。黒澤明の映画も、ぎゅうぎゅうしてるもん(笑)