テロリストのパラソル
- 作者: 藤原 伊織
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1995/09
- メディア: 単行本
ひっさびさに「ハードボイルドを読んだー・・・」と
ずっしり来ました
盗聴や尾行や拳銃や警官上がりや復讐やらが、ミステリーならではのものなんだけど
描き方がすごく!ハードボイルド!なんですよー
一人称なとこも。
この文体、私みたいな世代には、懐かしくも楽しいんです。
大学闘争、ってなってくると、さすがの私も、イメージがあまり湧かないのですが。
母親を亡くしたばかりだというのに元気なヒロインは、いささか薄いけど
でもとても大切に扱われていて、そこらへんもちゃんとハードボイルド。
しかし、作家の方は、太宰治ファンなようで・・・
一応きちんと社会人になってみると、あれだけ夢中で読んでた太宰を、
「・・・はあ?」と言う内容にしか思えなくなってしまった私ですが
(たとえば、映画『リリィ・シュシュのすべて』とかも、若い頃ならフツーに見れたんだろうな〜
今の私には5分で吐き気、30分くらいで心が腐食されそうになって、観るのやめたわけですが。
オトナナンテニンゲンナンテドーセコンナモンっていう描き方も、コドモなうちだったら、共感呼ぶんだろうか・・・しかし結局は人間否定・・・自分否定であって、生きていけなくなっちゃうだけなのに。と大人になっちゃった今は思ってしまう。
あ〜あ、「CASSHERN 」には、色んなもの踏み越えてまで共感できるのにな〜笑〜
自分って、けっこう“愛”と“人間”が好きなのかも。)
(余談長すぎ)
もう一度読んでみよっかなー